美容室を利用する方は多いと思います。特に、お気に入りの美容室を持っている方も少なくないでしょう。
美容室では、新規で訪れた際に住所を含む個人情報の記入が求められることがあります。
しかし、「美容室で住所を記入したくない」と考える方もいるかもしれません。美容室での住所記入は一体何のために必要なのでしょうか?
また、住所を偽ったり、記入しないことは可能なのでしょうか?今回はこれらの疑問について探ってみました。ぜひご覧ください。
美容室での個人情報提供:住所の必要性と対応策
美容室では、ヘアカットやカラーリングなどで頻繁に利用する方が多いでしょう。定期的に同じ店を訪れる方もいれば、様々な美容室を試す方もいます。
一方で、新たに美容室を訪れる際、名前や生年月日と共に住所の記入を求められることがあります。
個人情報を提供することに抵抗を感じる方も少なくないはずです。では、なぜ美容室では住所が必要なのでしょうか?
美容室での住所提供は、客のカルテ作成のために行われます。初めての来店時、美容師は顧客の情報をできるだけ多く集めたいと考えます。これにより、より適切なヘアスタイルの提案が可能になります。
しかし、住所提供の主な目的は、キャンペーンや割引情報の送付のためです。
美容室から自宅へのダイレクトメール送付が一例です。
初回のカルテで記入を求められる内容
美容室で初めて来店した客がカルテに記入する内容って何でしょうか?大体、以下のような項目があります:
- 氏名(振り仮名とともに)
- 住所 電話番号
- 生年月日
- 来店の理由
- 理想のヘアースタイル
- お好きな雑誌
これらは重要な情報から何気ない情報まで色々あり、それぞれのお店の特徴を表しています。
これらの情報を事前に聞く理由の一つは、「直接質問することなく必要な情報を把握することで、スムーズに会話を進めることが可能になる」からです。
何の説明もなく「お名前を教えてください」と聞かれると困惑しますよね、それを避けるためでもあります。
さらに、「好きな雑誌」や「希望するスタイル」などの項目も設けている美容室があり、これは客の好みを把握し、より適切な提案をしやすくするためと思われます。
例えば、筆者が高校生の時、初めて行った美容室での「希望するスタイル」には「爽やか」と書きましたとさ。
お店側としてご記入いただきたい基本情報
お客さまに記入頂きたい項目はたくさんあるのですが、なかなか全てを書いていただける方は少ないです。名前だけ書かれてそのまま立ち去る方に対しては、「もしかしたら再び来店する意向がないのかも?」と思うこともあります。それでも、どんな方でも最低限記入をお願いしたい情報があります。それを以下にご紹介します。
①氏名(フルネーム)
まずは、お名前です。人間関係においては名前を間違えることはとても失礼な行為です。人と人とのコミュニケーションにおいて最低限記入頂きたい情報ですから、ぜひご記入ください。
②電話番号
現在多くの人がスマートフォンを所持していますが、まだ自宅の固定電話番号を書かれる方もいます。可能であれば、個人と直接つながることのできるスマートフォンの番号を書いていただけると幸いです。電話番号は、「忘れ物があった時」や「何か連絡が必要な時」に必要となります。予期せぬトラブルが起きた時に、連絡が取れないと困ることもありますから。
美容室としては、お客様の情報を適切に管理し、不適切に利用することはありません。(ただし、他の美容室のことは保証しかねます。)大変お手数ですが、ご記入をお願いします。
また、新型コロナウイルスの影響や大雪等で営業できない時の連絡、あるいは、急な店休のお知らせ等のためにも電話番号は必要となります。お客様が来店していただいたにも関わらず、店が閉まっていたという事態は避けたいですから、直接連絡可能な電話番号の記入は欠かさないでいただけると助かります。
ホットペッパービューティーなどのサービスを利用している場合、カルテなどの手続きが煩わしいことは少ないかもしれません。しかし、過去に「美容師が客の情報から個人情報を抜き取り、LINEで連絡を取った」という事件もありました。
大手企業のサービスであっても、必ずしも安全だとは言えません。お店の倫理に左右される部分もありますので、絶対に安心できるわけではないと捉えていただければと思います。
美容室の住所記入:虚偽や省略は問題ない?
しかし、プロモーション情報の受取りを希望しない方もいるでしょう。そうした場合、住所の記入を偽ったり省略することは許容されるのでしょうか?
まず、虚偽の住所を記入することは避けるべきです。これは、美容室が信用して送るダイレクトメールが無駄になるだけでなく、存在する他の住所に迷惑をかける可能性もあります。
美容室で住所などの個人情報を記入するのは義務ではなく、記入を拒否してもサービスを拒否されることはないはずです。個人情報を提供したくない場合は、その旨を伝えることが可能です。
ただし、カルテ作成の際には、住所や電話番号がないと他の顧客との混同が起こりやすくなるため、大まかな住所を記入することを検討するのが望ましいかもしれません。
美容室以外でも無理してかかなくてもいい
美容院に限らず、個人情報の記載を求められる場合がありますが、気になる場合は、名前のみ記入しても大丈夫です。最近、個人情報の漏洩が問題になっているため、情報を省略する人が増えており、そのことで何も言われないことも多いです。
住所の記載が必須の場合、マンションの部屋番号を省いたり、過去に住んでいた場所の住所を書くなど工夫ができます。
電話番号に関しては記入を控えています。
美容院でも、DM送信等を目的に情報を求められることがありますが、それほど深刻に考えず、名前のみ記入したり、住所を部分的に書くことで対応しても良いと思います。
美容室はIT化が遅れているところもある
美容室は流行をすぐにキャッチする一方で、驚くほど時代遅れの部分もあります。パソコンを操作できない美容師さんは少なくないのです。細かく紙とペンでの記入を求めるのは、今の時代にはあまり馴染みませんよね。以前は、顧客の情報を収集しダイレクトメールを送るなんてマーケティング手法も盛んでした。それらのやり方が今でも続いているんですよね。それに対して間違いだとは思いませんが、もっと簡潔に出来そうだから古典的な方式はいつか卒業したいですね。
まとめ
美容院で顧客が住所を記入する理由は主に、カルテの作成のためです。
また、連絡手段としての確保、宣伝や特典情報を届けるためにも使われます。
しかし、全ての人が宣伝はがきを受け取りたいわけではないでしょう。
美容院で住所などの個人情報を提供するのは義務ではなく、提供しない選択もあります。
だからと言って、偽の住所を書くのは好ましくありません。それは美容院だけでなく、もし偽の住所が実在する場合、そこに住んでいる人に迷惑をかける可能性がありますので、控えてください。