小学校の運動会、春か秋どちらが多い?秋に行ったり、春に行われる理由
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小学校の運動会、春か秋どちらが多い?秋に行ったり、春に行われる理由

99:雑記・その他
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本春と秋、それぞれどちらの時期に小学校の運動会がより多く行われているのでしょうか?なぜ秋に運動会が行われるのが一般的だったのでしょうか?また、最近よく見かける春に開催される運動会の理由とは何でしょうか?これらの疑問について、一つずつ丁寧に解説していきます。秋に運動会が行われるようになった背景、春開催へ移行する理由、地域や都市部の傾向など、分かりやすくご説明します。

なぜ運動会は秋に多いの?

昨年5月、千葉県の親戚訪れた時、近所の小学校で運動会が行われていました。このように、9~10月の秋ではなく、5~6月の春に運動会を開催する学校が増えてる傾向にあります。保護者も参加する運動会は、一大行事なので期待感を持つ家族も多いでしょう。私自身も昭和の時代に生まれ、運動会といえば秋の風物詩という印象があります。

 

「熱く揺れる旗と秋晴れの運動会」

「子どもたちが競い合う姿を見て、栗ご飯が食べたくなる」

 

これらは素朴な詩かもしれませんが、運動会は秋の風物詩として定着しています。「運動会→体育の日→秋の風情」といった連想は今でも、一般的によく見かけるものです。では、一体なぜ秋に運動会が行われるようになったのでしょうか。以下に、いくつかの理由を紹介します。

 

1964年の東京オリンピックがきっかけ?

秋に運動会が開催されるようになった一つの理由として、1964年に開催された東京オリンピックが挙げられます。東京オリンピックの開会式は10月10日だったことから、その2年後の1966年に10月10日を国民の祝日、「体育の日」とする法案が制定されました。こうして「スポーツの秋」の概念が広まり、「体育の日」を中心に学校や団体が運動会を開催するようになりました。また、10月10日は日本の気象観測の結果、最も晴天率が高い日とされました。現在の体育の日はハッピーマンデー制度により10月の第2月曜日に設定されています。

 

秋の適した天候

秋の晴れ渡った空を「秋晴れ」と言いますね。また、晴れる日が多い秋、特に10月10日の晴天率は約70%とも言われています。運動会は屋外で開催されるため、天候の良い秋に行われるようになったというのが一つの考え方です。

 

明治時代が起源?

運動会の起源をたどると、明治時代に行き着きます。当時の運動会は、家族全員が参加するお祭り的なものでした。当時、農業を主な生業としていた人々は、収穫が終わる秋に全家族が参加できる運動会を開催する学校が多かったのです。これに加えて、明治天皇の誕生日が11月3日で、これを祝う意味も含まれていたという説もあります。運動会は明治時代初期に海軍の行事として始まり、明治の終わり頃には多くの学校で開催されるようになりました。明治41年に作られた「運動会の歌」は、運動会の歴史を語る上では欠かせません。

 

待ちに待った運動会が、 やってきて、喜びあふれる。 風は涼しく、日差しは暖かい。 一生懸命練習した成果を存分に発揮しよう。 一番に走ることが最初、遅れてはならない。 一番に走ることが最初、遅れてはならない。

 

この歌の一部、「風が涼しく吹き、日差しが暖かい」のフレーズからも、秋の風情を感じることができます。

 

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春に選ばれる運動会の開催理由とは?

一般的に、運動会は秋に開催されることが多かったのに対し、今日では春に運動会を行う学校の数が増えています。その背後には、さまざまな理由があります。

新規の人間関係構築:

春は新学期の始まりで、新たな友人を作る最適なタイミングです。4月に新しい友人とのつながりが生まれ、運動会の練習を通じて各々の絆が深まります。新たな友人とより深いつながりを持つため、運動会は春に開催されることが多いです。

熱中症の防止:

9月から10月は依然として暑さが厳しく、夏の高気温の中で運動会の練習を行わざるを得ないことがあります。秋に運動会を行うと、熱中症による救急搬送事故が多発します。そのようなリスクを減らすため、春に運動会を行う学校が増えています。

安定した天候:

秋は台風や豪雨などで天候が不安定になりがちです。対して春は天候が比較的安定していることから、運動会の開催は春に移行しています。

行事の分散:

現在、学校教育は週5日制となっており、学習時間が限られています。その中で秋は学芸会や文化祭、合唱コンクール、遠足などの行事が集中します。そこで、行事を均等に分散させるために、運動会は春に開催されるケースがあります。

受験対策:

秋は中学受験の勉強に追われる時期です。春の運動会なら受験対策と並行してリラックスして取り組むことが可能で、受け入れられています。

グラウンドの状況:

一部の学校では、夏休み中にグラウンドの改修や補修工事を行い、運動会の練習期間にグラウンドを利用できない場合があります。そのようなケースでは、運動会の開催を春に移動することがあります。

まとめ

運動会の開催時期は、学校や地域により異なります。過去の調査では、春の運動会が32.2%、秋が48.1%、春と秋両方で19.7%でした。しかし、最新の調査では、北海道で79%、東北で64%の学校が春に運動会を開催しています。一方で、甲信地方、東海地方、近畿地方、沖縄では秋に開催する学校が多い傾向にあります。それは日本が長い国で、地域により気候が大いに異なるためです。都市部の学校では春に運動会を開催することが多く、中学校では9割以上が春に運動会を開催しています。運動会の開催時期の変更は、これらの多種多様な要因が複合的に作用しています。運動会は一年間を通じての大きな行事であり、季節によらず、子どもたちが楽しみ、喜びを感じることが最も重要です。

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