いつもとは違う旅を楽しんでみるのも新鮮で良いものです。今回はいつもの「のぞみ」ではなく、「ひかり」を選んでみました。早さだけが旅の醍醐味ではない、そんな発見がありました。
余裕をもって旅をする楽しみ
速さを求めがちな「のぞみ」から一転、「ひかり」での移動はまったく新しい体験です。「大人の休日倶楽部」のメンバーとなり、その一員である「ジパング倶楽部」を通じて、お得に新幹線を利用できるようになりました。これが、選択の大きな理由です。
・割引のメカニズム
「のぞみ」や「みずほ」では乗車券のみが割引の対象となりますが、「ひかり」や「こだま」では乗車券と特急券双方が割引になります。自由席も指定席もグリーン車も、あらゆる座席タイプで割引が適用されます。入会初年度は20%オフ、翌年からは30%オフになります。
節約の実績を検証
今回は東京から京都へのグリーン車を選びました。
・定価は18380円
・割引後は14600円
・往復で約7300円の節約に
年会費3770円を差し引いても、十分に元が取れる計算です。
通常の指定席も同様にお得です。
・定価は13600円
・割引後は10880円
・往復で約5400円節約
3回目の利用からは30%割引が適用されるため、さらなる節約が見込めます。
※利用は1日につき1回とカウントし、この旅では2回分となります。
「のぞみ」と「ひかり」の違いと使い分け
では、実際に「のぞみ」と「ひかり」にはどんな違いがあるのでしょうか。
車両そのものや提供されるサービスに差はないのですが、所要時間に違いがあります。
「ひかり」は「のぞみ」に比べて約20分余計にかかるという点です。しかし、この時間差には理由があります。
・時間が長くなる理由
・ 停車する駅が多いこと
・「のぞみ」の優先通過のため、駅での待ち時間が長いこと
【のぞみが止まる主な駅】
東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪
【ひかりが止まる主な駅】
東京、品川、新横浜、小田原、名古屋、岐阜羽島、米原、京都、新大阪
※時間によってはその他の駅にも停車することがあります。
ひとときの余裕を楽しむ旅:新幹線「ひかり」で出会う風景
私が選んだ「ひかり号」は午後の東京駅を静かに出発しました。
遅めの昼食として選んだのは…
乗車後すぐ、手にしたのは「ほんのりや」の美味しいおむすび。カリカリ梅と焼きたらこが絶妙にマッチしていて、唐揚げと10種類のサラダを添えたセットは800円の小さな幸せでした。
新幹線の旅は、普段の忙しなさを忘れさせてくれるものです。私は車内で特に何をするでもなく、ただリラックスするのが得意です。読書もせず、ただ窓の外を眺める…そんな贅沢なひとときは、新幹線だからこそ。
名古屋を過ぎると、「のぞみ」ならば次は京都が目的地ですが、「ひかり」はもう少しゆっくりと進み、意外な発見が私を待っていました。岐阜羽島駅には初めて気付き、その存在に小さな驚きを覚えました。
米原でのほっと一息
そして、次の停車駅は米原。ここでの7分間の停車は、ホームに降りて新鮮な空気を吸い込むちょうど良い休憩時間でした。そこで感じたのんびりとした時間は、旅の素晴らしいアクセントになりました。
およそ2時間40分を経て、京都に到着。私は移動手段に敏感なのですが、新幹線のグリーン車であれば、快適に過ごせます。そして、グリーン車でも往復で25000円という価格は、ありがたい限りです。
「ひかり号」の穏やかな客層
「のぞみ」にはビジネスマンが多いイメージですが、「ひかり」ではそうした雰囲気はあまり感じられませんでした。私が乗ったグリーン車は約半分の乗車率で、海外からの旅行者も見受けられました。時間帯が昼過ぎで空いていたのかもしれません。
「ひかり号」は1時間に2本のペースで走っており、のんびりとした時間を過ごしたいシニア層には最適な選択かもしれませんね。
東海道新幹線がのぞみ主体ダイヤに変わったのはなぜ?
のぞみ主体ダイヤに変わった背景
東海道新幹線において「のぞみ」が主体のダイヤに変更されたのは、1992年3月に導入された300系新幹線のデビューと共に「のぞみ」が運行を開始して以来、徐々に「のぞみ」の運行本数が増加していきました。これは、東京と大阪間を中心としたビジネス需要の高まりや、長距離移動の利便性向上を目的としていたためです。
また、時間帯によっては「ひかり」や「こだま」よりも多くの「のぞみ」が運行されるようになり、最も速い列車としての需要が高いため、利用者の便宜を図るために本数を増やしていった結果、「のぞみ」主体のダイヤに変わっていきました。
のぞみ主体ダイヤに変わったのは品川駅開業のダイヤ改正
のぞみ主体ダイヤに変わったのは、2003年10月1日の品川駅開業のダイヤ改正からです。
東海道新幹線開業からこの改正まではひかり主体ダイヤでした。300系以降の車両でもひかり運転時は220キロで走るものも多くありました。
90年代ひかりとして活躍した100系、中盤よりこだま運用へ
全車両が270キロ運転対応300系以降
この改正までに220キロしかだせない100系がすべて引退して、270キロ運転対応の300系以降ののぞみダイヤに対応した車両が揃いました。この改正からすべてのひかり、こだまも最大270キロ運転になりました。それまではのぞみと一部のひかりのみ最大270キロ運転でした。
JR東海 オレンジカード 1000円券
300系
「のぞみ号」とれんげ畑
「のぞみ号」と富士山
300系ののぞみ号と風景のシリーズのオレンジカード。#JR東海 #オレンジカード#Iwashiの鉄道カードコレクション pic.twitter.com/7H4beaFykC— Iwashiの鉄道系カードコレクション (@Iwashi1030222) January 26, 2024
700系と300系、どちらも500系とかと比べると地味な存在だったが、東海道・山陽新幹線に残した実績は大きいと思う#300系#700系 pic.twitter.com/ya1FvUmOpe
— たか (@takarailway) February 10, 2020
まとめ
ここまでいかがだったでしょうか。
時間があれば、ひかりを使ったかしこいゆったりとした旅はいかがでしょうか。
のぞみと違って20分しか変わらないし、ゆったりとした旅ができます。
もっと時間があれば、こだまでもいいかもしれません。