最近、のぞみ列車の普通車指定席を購入しようとすると、以下のような状況が見受けられます。
EX予約画面1 乗客A 乗客B 7号車、すべて満席みたいだね!
と思い、他の号車の空席情報を確認すると、
EX予約画面2 乗客A 乗客B あれ?他の号車はかなり空いている?
では、なぜ7号車だけがいつも満席なのでしょうか?この理由について詳しく説明しましょう。
東海道・山陽新幹線の7号車が満席の理由
結論を最初に述べますと、のぞみ列車の7号車は「S Work」車両として販売されており、それゆえに常に満席なのです。
7号車は満席で慢性的に混雑しているので、新幹線でゆっくり移動したい場合は普通車の16号車がいいかもしれません。
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“S Work”車両とは何?
“S Work”車両は、新幹線内で仕事を行うことを希望する人々向けに設けられた専用の車両です。
この車両は、ビジネスのために列車を利用する乗客同士が集まり、新幹線内で仕事を快適に進められるように、JR東海が提供しています。
“S Work”車両の主な利用目的は以下の通りです。
- 仕事に集中する際
- 仕事のプランを練る際
- ウェブミーティングを行う際
ちなみに、S Work車両以外の新幹線の無料wifiは遅いです。
契約が不要になったり、昔よりはマシになりましたが。
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“S Work”車両の特長
特長1: “S Wi-Fi for Biz“を利用できる
“S Work”車両を利用すると、7号車と8号車(グリーン車)の乗客限定で提供されているWi-Fiサービス「S Wi-Fi for Biz」を利用できます。
“S Wi-Fi for Biz”とは?
- 従来の新幹線内Wi-Fiよりも通信容量が2倍
- 接続時間に制限はない
- より高いセキュリティを提供する暗号方式
- 一部のコンテンツが無料で利用可能
ただし、接続速度は利用者数によって異なり、Zoom会議などの利用には状況に応じて制約があるかもしれません。
特定のコンテンツにアクセスする場合、”dマガジン”や”ビジネス向け動画”といったサービスが利用できます。
特長2: ビジネスサポートツールの貸し出し【N700Sの場合】
新型新幹線”N700S”の”S Work”車両を利用する場合、ビジネスサポートツールの貸し出しサービスが提供されています。
2023年10月現在、以下のアイテムが提供されています。
- ニーパッド
- シンプルなパーティション
- PC用充電アダプタ(Type-C)
- USB充電器
- 小型マウス
このサービスは新横浜から京都までの区間で利用可能で、パーサー(列車の乗務員)に対応を依頼する必要があります。
“S Work”車両のきっぷを購入する際の注意事項
注意事項1: 予約方法に制限がある
“S Work”車両の予約は、スマートEXまたはEX予約のいずれかからしか行えません。
駅のみどりの窓口やみどりの発券機を使用して購入できません。
また、1つの予約で1人分の乗車券しか購入できないことに留意してください(子供向けの料金は適用されません)。
なお、料金は普通車指定席を予約する場合と同じです。
“S Work”車両の予約方法(スマートEX経由)
- スマートEXアプリを起動します。
- 乗車したい列車を選択します。
- 画面上で “スマートEX S Work席” を選択し、購入手続きを進めます。
注意事項2: 特急券のみの発売はない
“S Work”車両は、乗車券と特急券がセットとなった新幹線専用の商品です。
そのため、特急券だけを購入する選択肢は提供されていません。乗車券と特急券の両方を購入する必要があります。
すでに乗車券を持っていて、特急券だけを購入する場合は、通常の指定席を選択することをおすすめします。
注意事項3: 特定都区市内制度は適用されない
特定都区市内制度は、JRの運賃計算時に適用される特例制度のことです。
新幹線のきっぷを購入すると、降車駅が指定されないままだと、「東京都区内」「大阪市内」などの特定の区間券が発行されることがあります。
これが特定都区市内制度の一環です。
“S Work”車両を利用する場合、特定都区市内制度は適用されないため、新幹線の出発駅から(降車駅までの)在来線を利用する場合は、別途在来線の運賃が必要となります。
特定都区市内制度を活用して、遠くからお得に新幹線に乗る場合は、”S Work”車両の利用はおすすめできません。
特定都区市内制度の詳細については、JR西日本おでかけネットをご覧いただくか、該当する鉄道会社の情報をご確認ください。
注意事項4: 乗り継ぎ割引は適用されない
“S Work”車両を利用する場合、乗り継ぎ割引は適用されません。
乗り継ぎ割引とは、JRの特急列車や急行列車を乗り継いで移動する際に、特急料金および指定席料金が半額になる制度です。
新幹線を利用した後、在来線の特急列車に乗り換えて移動する予定がある場合は、”S Work”車両の利用はおすすめできません。
乗り継ぎ割引についての詳細については、JR西日本おでかけネットをご覧いただくか、該当する鉄道会社の情報をご確認ください。
2024年春のダイヤ改正で乗り継ぎ割引は全廃されるので、その後は問題なさそうです。
“S Work”車両を利用する際の注意事項
“S Work”車両は、仕事をするために提供される車両であるため、マナーを守って利用しましょう。
JR東海のウェブサイトには、利用時の注意事項が示されていますので、予約前に確認してから予約手続きを行いましょう。
まとめ
ここまでいかがだったでしょうか。
快適なネット環境が使えるS Work車両は予約方法に注意が必要ですが、使ってみてはいかがでしょうか。
混雑が苦手ならば、16号車がすいていていいかもしれません。
1号車は自由席ながら、手軽でもあります。