卒業アルバムの個人写真撮影は拒否できる?欠席しても大丈夫?

 

あなたは、あなたのお父さんやお母さんが、自分たちの学生時代の卒業アルバムに見入っている姿を見たことがありませんか?

お父さんやお母さんにとって、学生時代の卒業アルバムは懐かしくて、貴重なものなのです。

でも、最近は個人情報保護法や肖像権関連の問題に、過剰に反応して卒業アルバムを作成していない学校もあるようです。

あなたは、卒業アルバムについて、個人写真撮影はは拒否できるのか?

写真撮影日に欠席していいのかな?

と疑問に思っていませんか。

あなたの疑問に答えるため、卒業アルバムの、肖像権や個人保護法との関連についてまとめてみました。

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卒業アルバムに肖像権があるから拒否できる?

肖像権って何なのでしょう?

憲法13条は、

「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」

と規定し、個人のプライバシー権を認めています。

 

※プライバシーとは、簡単に言うと、他人に見られたくない、知られたくないことをいいます。

肖像権は人格権の一部で、人の精神的側面に関する利益をいいます。

 

人格権? 人の精神的側面に関する利益?

言葉が難しくて、分からないですね。

簡単に説明しますね。

肖像権とは何?分かりやすく簡単に説明します

自分の顔や姿を他人に無断で写真を撮られたり、絵に描かれたりされた場合にそれを一般の人に公開されることを拒否する権利です。

※人格権というのは、生命・身体・自由・貞操などの人の身体的なことに関する利益と名誉・信用・氏名・肖像など、人の心の問題に関する利益をまとめていいます。

では、卒業アルバムには肖像権があるのでしょうか?

卒業アルバムに載せる写真は、写真を撮る方が隠れて撮っているわけではないですよね。

撮影は、生徒がアルバムに載せることを承知してやっているのですから、撮影された写真に、肖像権の問題は生じません。

ただし、個人写真を撮影前に拒否するならば、それは権利の主張として、撮影を拒否する権利も認められないとはいえないです。

文部省でも、卒業アルバムの作成、配布については本人か保護者の同意が必要だと言っています。

ですから、あなたが卒業アルバムに写真を載せたくないなら、明確に拒否すれば載せられることはありません

※文部省の指針

卒業アルバムの配布について
氏名が表示された児童等ごとの写真入りの卒業アルバムを作成し、卒業生に配布する場合には、個人情報保護法の保護対象となる「個人データ」(データベース等を構成する個人情報)に該当することから、本人又は保護者の同意を得る必要があります。
同意を得られない場合は提供できませんので同意する者の範囲で作成、配布するなど、適切に対処する必要があります。

(文部科学省指針解説より)

ここのまとめとしては、

卒業アルバムが出来上がった段階では、肖像権を主張することはできません

●理由は、

卒業アルバムが出来上がる前の個人写真撮影について、

「私は写真を撮って欲しくない」

など撮影を明確に拒否していない場合は、写真撮影について納得していたと思われます。

 

・肖像権を主張できるのは、

・本人の承諾なしに、

・写真撮影や絵画の描写をしたこと

・そして、その写真等を一般の人に公開する

 

ことが必要です。

ですから、個人写真撮影について、はっきりとした拒否をせずに、出来上がった卒業アルバムについて、自分の肖像権を主張することはできません。

また、個人の写真が、個人情報保護法にいう「個人情報」にあたるとしても、本人の同意があれば、掲載されることに問題はなくなるわけですから、個人情報保護法についても、問題はありません。

経験者が語る卒業アルバム写真撮影日に欠席した時の経験

卒業アルバム写真撮影日に欠席した経験者の方々の経験談です。

 

・そういうキャラとして残ってしまうから、あまりよくない気がする。

・アルバムに載っていないことが恥ずかしい。

・アルバムに載っていないことに不満はない。

 

そもそもなんでくだらない、集合写真を撮る必要があるのかと思う。

・中学の卒業アルバムで、不登校だったから仕方がない。

しかし、今の技術ならナチュラルなかんじで合成できそうだけど、してくれていない。

・卒業アルバムをもらったが、撮影の日は、自分は大学受験で撮影できなかった。

自分の写真も載っていると思ったのに載っていなかった。

昨年までは合成で載せていたが、今年からは合成では載せないことになったと説明されたが、自分だけ写真も名前もアルバムになくて、自分がそのクラスに存在していないようで、納得できない。

・そもそも高校の思い出のアルバムに載らないのは、普通に考えておかしいのではないか、10年後開いたときにいなかったら、思い出せない友達もいるのではないか。

このように、卒業アルバムに対しては、関係ないと思う生徒や非常に思い入れを持っている生徒もいるんですね。

ちなみに私は卒業後1,2回見ただけでお蔵入りしています。

場所を取るので捨ててもよいと思っています。

何度か捨てるものリストに入れましたが、親にこれは捨ててはいけないよと半強制的にリストから外され戻ってきました。(笑)

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あなたは卒業アルバムを一生とっておきますか?

卒業アルバムを取っておくか捨てるかについての、ある調査では、5人に1人の割合で捨てているそうです。

捨てる理由は、「良い思い出がない」ことだそうです。

内訳を見てみますと、

 

    男性         女性 男女平均

20代 18.0%    20代   16.7% 17.35%

30代 12.0%    30代     16.7% 14.35%

40代 14.0%     40代      6.7% 10.35%

50代 12.0%     50代      5.3% 8.65%

60代  6.7%      60代      9.3% 8.00%

平均 12.54%    平均  10.94% 11.74%

 

男性の方が卒業アルバムを捨てる割合が多く、男女ともに年を取るごとに捨てる割合が減ってきています。

ただし、理由は分かりませんが、女性の50代と60代では捨てる割合が逆転して、60代の方が50代の女性より倍近く捨てています。

逆に男性は50代に比べて、捨てる割合が約半分に減っています。

長持ちする卒業アルバムの保管方法

大切な卒業アルバムです。

ししか、アルバムを押し入れに保管しているのではないでしょうか。

押し入れは湿気の多い場所です。

アルバムは紙でできています。

湿気は紙が劣化するのを早めます

つまり、押し入れは卒業アルバムを長持ちさせるのではなく、早く劣化させるので保存に適さないのです。

長期保管したいならば、以下の4点に気をつけるとよいです。

・湿気を避ける

湿気は悪臭やカビの発生原因ともなります。

アルバムのページの貼り付きもおこしてしまいます。

除湿剤の決定版これをつええば大丈夫!!

・窓辺を避ける

窓辺には直射日光が当たり、紙の劣化を早めます。

・スキャンしてデータ化する

アルバムをスキャンしてデータ化すれば、厚いアルバムを保管する必要はなくなります。

卒業アルバムをフィルムスキャンするならば[FISV600AP]で大丈夫!!

・トランクルームを利用する

コンテナ型のトランクルームは野ざらしのため、湿気等で紙の劣化を招きますので、空調の効いたトランクルームを利用する。

まとめ

卒業アルバムの個人写真撮影を拒否することはできますし、欠席するのも個人の自由です。

しかし、学校生活の思い出がいっぱい詰まっている卒業アルバムです。

卒業して何十年も経って卒業アルバムを見ると、学校生活の思い出が昨日のことの様に蘇(よみがえ)ってきます。

撮影していないと、卒業アルバムを遡って作ることはできません。

拒否したり欠席する前によく考えてくださいね。