冬が訪れると、北海道は雪が深く積もり、厳しい寒さに見舞われます。氷点下の気温、雪道、そして吹雪は日常の光景となり、寒さに弱い人にとっては試練の季節です。
しかし、約1000キロ南下した東京では、温度は北海道よりも高めですが、
年末から新年にかけて訪れると、予想外の寒さに驚くことも。
では、この体感上の寒さの違いは何に由来するのでしょうか。
今回は、その理由と地域ごとの冬の対策、共通する体験について掘り下げていきます。
東京の都会と北海道の大自然、冬の寒さの体感差
さて、東京と北海道の冬の平均気温を比べてみましょう。
東京では1月の平均最高気温が9.6度、最低気温が0.9度となっています。
一方、北海道では同じ時期の平均最高気温が-2度、最低気温が-8度。数字上では北海道の方がぐっと寒いことがわかります。
それでも北海道出身の方が東京の冬を「想像以上に冷える」と感じたり、
逆に東京から北海道を訪れた人が「案外寒くない」と感じる理由には、
次のような要因が考えられます。
- 関東地方の乾燥した冷風の強さ
- 室内での暖房の温度設定の差
- 乗り物や建物の気密性の差
- 湿度や乾燥度の違い これらの要因を一つずつ見ていきましょう。
関東の冷たい風とは
関東地方の冬は、乾いた冷たい風が吹き抜けます。
この風は「空っ風」という名で知られ、
時には「赤城おろし」とも表現されます。風の強さにより、実際の気温よりもずっと寒く感じることがあります。
暖房設定温度の寒暖の差
北海道では冬場の室内がとても暖かく、デパートなどでは温度が高めに設定されているため、
コートを着ていると暑く感じるほどです。
店内で半袖姿の店員さんを見かけることも珍しくなく、暑さに関する苦情がくることもあります。
一般的に屋内の温度は25度前後に保たれており、北海道の人々は外出時には中は薄着にし、
外での防寒には高い保温性のダウンコートを選びます。
そして、店内で暑くなったらすぐに脱げるようにしています。
対照的に東京では、冬でも室内の暖房温度がそれほど高く設定されていないのが一般的です。
そのため、北海道から来た人は室内でもひんやりとした寒さを感じることがあるのです。
気密性と湿度差:北海道と東京の冬の寒さ
北海道の家や乗り物は、冬の寒さに備えて気密性がよく、断熱材を多用し、二重窓が普及しています。これにより、室内の温かい空気が外に逃げるのを防ぎます。
対照的に、東京の建物は気密性が低めで、寒い日には室内にいても冷えを感じやすくなることがあります。
湿度においても、北海道と東京では大きな違いがあります。
東京は北海道よりも湿度が13~20%低いとされており、これはシベリアからの乾燥した高気圧の影響によるものです。
低湿度状態では、体から水分が奪われやすく、それが寒さを感じさせる一因となります。
したがって、北海道から東京に訪れた際は、室内の気温を北海道よりも10度ほど低め、外気は10度ほど高めと感じるでしょう。
逆に東京から北海道へ行った時は、室内を10度ほど高く、外気を10度ほど低めに想定すると良いでしょう。
北海道と東京、冬の冷気とその対処法
冬になると、北海道は雪の厚い白い世界に包まれます。
氷点下の気温に、雪と氷で覆われる道、そして強い吹雪が日常となり、厳しい寒さに立ち向かうことが求められます。
一方、約1000キロ南方の東京では、北海道ほどではないものの、
年末年始に訪れた際には予想外の寒さを覚えることがあります。
この体感上の差は何に由来するのでしょうか。
以下では、その理由と寒さに対する具体的な対策、そして地域ごとの冬の風物詩をご紹介します。
北海道の冬とその対策
短時間の外出時
北海道では、外出時の服装をシチュエーションに応じて変えます。短時間の外出では、中は薄着にして外寒さを凌ぐための厚手のコートを着用し、室内で暖かくなればすぐに脱ぐことができます。
長時間の外出時
一方、長時間外にいる場合は、ヒートテックの下着やカイロの使用、マフラーや帽子、手袋の着用など、しっかりとした寒さ対策が必要になります。
東京の冬とその対策
東京では室内が寒くなることが多いため、こたつや毛布、湯たんぽなどの暖房器具や保温アイテムが欠かせません。
北海道の冬の日常:寒さを乗り切る風土と習慣
北海道の冬は、寒さとの闘いが日々の風景となりますが、
そこには住人たちのほっこりとした工夫やユーモアも満ちています。特有の寒さに対する対策や、生活の中で見られる共通の体験をいくつか紹介します。
これらは、厳しい冬を生き抜く北海道ならではの光景であり、住民たちの寒さへの適応力と工夫を垣間見ることができます。
まとめ
北海道と東京の冬の体感温度の違いには、気密性や湿度などが関係しています。それぞれの地域に適した寒さ対策を行い、冬を快適に過ごしましょう。