『梅雨』と聞くと、「毎日ジメジメして洗濯物も乾かないし、雨が降っていると出かけることも億劫になるのよね」とどちらかといえばマイナスのイメージですよね。
ですが、日本には『梅雨』がない地域があるのです!
それはどこかというと・・・『北海道』なのです。
どうして北海道には梅雨がないのか不思議に思いませんか?
今回は、梅雨のない北海道と、本当に梅雨の時期には雨が降らないのかを調べてみました。
梅雨が北海道にないのは高気圧の影響なの?
天気予報で晴れマークがついているとき、天気図を見てみると「高気圧」の影響を受けています。
風や雲は気圧の高い「高気圧」から低い方の「低気圧」に向かって動いているので、低気圧が近づいてくると、だんだんとお天気が崩れて雨になっていきます。
では、北海道に梅雨がないのは「高気圧」に包まれているからなのでしょうか?
梅雨の時期の天気図を見てみると、「梅雨前線」というものが、日本列島に横たわっています。
この前線は、北側ロシア側の高気圧と、南側の太平にある高気圧の間にある一番低い部分の間に存在しています。
北側の高気圧が強ければ、「梅雨前線」は押されて日本列島の南の海上に動いていきます。
逆に、南側の高気圧が強ければ、「梅雨前線」は押されて日本列島の中央より北の方、東北あたりに動いていきます。
つまり、北側と南側の力関係で毎日の「梅雨前線」の場所が決まってくるのです。
やがて、梅雨前線は少しづつ北上して行くのですが、北海道に到達する前に前線自体の力が弱まってしまいます。
そのため、北海道に「梅雨前線」の影響が受けることがないので、『梅雨』が存在しないそうですよ。
リラ冷えとは何?梅雨との関係と時期、語源について調べてみた
北海道以外の地域が梅雨の時期、北海道では「リラ冷え」という言葉が使われています。
言葉の響きを聞いても、なんだかおしゃれですよね?
この「リラ」というのは、「ライラック」のことです。
モクセイ科の落葉樹で、白や紫色の小さな花が房のように塊になって咲きます。
ヨーロッパではこの花から香水も作られるそうですよ。
開花時期は4月〜6月なのですが、北海道は亜寒帯という少し寒い地域に入るので、5月下旬〜7月頃が見頃なのです。
ちょうど本州では梅雨の時期ですね。
梅雨のない北海道、札幌の6月の平均気温は16.7℃です。
そして、最高気温は21.5℃です。
ですが、オホーツク海の高気圧の影響で、肌寒い日もあるのです。
この、寒い日のことを「リラ冷え」と呼んでいます。
「リラ冷え」の言葉を創ったのは、北海道を代表する俳人「榛谷(半谷)美枝子」さんだそうですが、全国的に知られるようになったのは同じく北海道出身の作家「渡辺淳一」さんの「リラ冷えの街」という書籍のおかげです。
蝦夷梅雨と一般的な梅雨の違いは何?リラ冷えとの関係もあるの?
梅雨がない北海道ですが、毎日スカッと晴れて天気がいいわけでもないのです。
本州で梅雨に当たる6月下旬頃、北海道でも雨が降りやすくなっています。
ですが、この雨は本州にある「梅雨前線」の影響ではありません。
北海道だけ何日か雨が降り続くので、区別して「蝦夷梅雨」と呼ばれています。
「蝦夷梅雨」だいたい7月初旬から中旬にかけて10日〜14日ほど雨が降ります。
ですが、蝦夷梅雨は本州の梅雨と違って、蒸し暑くてジメジメした空気はないのです。
これが蝦夷梅雨と本州の一般的な梅雨の違いです。
降水量は多くなく、パラパラ降ってはやんで、またパラパラ降って・・・が繰り返されるのです。
この「蝦夷梅雨」も、オホーツク海の「高気圧」によるものなのです。
「リラ冷え」もオホーツク海高気圧によるものです。
まとめ
今回梅雨時期の北海道のことを調べてみて、『梅雨』がないのは本当に羨ましいと思いました。
「リラ」もちょうど花盛りなので、ジメジメと暑い本州を抜け出すのならば、行き先は梅雨のない北海道はおすすめですよね。
北海道南部にある函館は、札幌と比べると降水量が多いので、札幌や小樽はねらい目だと思います。
まだまだ、北海道には魅力がたくさんあります。
ぜひ、あなたの魅力スポット「北海道」を見つけてみてはいかがでしょうか。